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2015年12月16日
王子ホールディングス株式会社は、王子製紙米子工場(鳥取県米子市)にて、木材チップから「溶解パルプ(※1)」を連続方式で製造し、販売しております。このたび、溶解パルプの製造時に連続的に分離されるヘミセルロースから「フルフラール(※2)」を製造する技術を確立し、商業生産が可能になりましたので、お知らせいたします。 フルフラールは、主に石油や潤滑油の精製時の溶剤として使用されていますが、全世界的な潮流として、化石原料からバイオマス原料への切り替えが期待される中、化石原料から製造されている汎用化成品(ポリウレタンやPETなど)、あるいはバイオプラスチックをフルフラールから製造する研究が国内外で進められており、現在、注目されている化学物質です。 当社のフルフラールは、今後、フルフラールの新たな用途開発に大きく貢献できるものと考えています。
フルフラール製造設備(実証設備)
フルフラール
フルフラールサンプルのご提供・試験販売について 当社の実証設備で製造したフルフラールにつきましては、2016年4月から、サンプルのご提供・試験販売ができるよう計画しております。 (※1) 溶解パルプ 溶解パルプは、木材の主成分であるセルロースの純度を高めることにより製造されるパルプで、一般にセルロース含有量が90%以上のものをいいます(一般の製紙用パルプは85%程度)。主に衣料品等のレーヨンやアセテートの原料として使用されることから、将来の需要増が見込まれております。 (※2) フルフラール 当社のフルフラールは、前記溶解パルプのセルロース純度を高める過程で取り除かれるヘミセルロースを連続的に抽出し、実証設備にて反応、精製して製造します。なお、本製造技術を用い、溶解パルプと同時連続製造したフルフラールは、下表に示す数値範囲での品質が確認されております。
【フルフラールの品質】
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