
150 YEARS OF HISTORY
イノベーションし続けた150年
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創業期「近代化産業の誕生」(1873~1909)
王子グループの起源は、近代日本経済の父と呼ばれ数多くの企業の設立にも携わった渋沢栄一による抄紙会社の設立にまで遡ります。渋沢は「製紙事業及び印刷事業は文明の源泉」と考え、当時外国産しかなかった洋紙を国産で供給する高い志を持っていました。1873年(明治6)年に設立された近代工業の礎となる抄紙会社は、やがて王子製紙となり日本全国の産業の発展を下支えしていきます。
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1873年明治6年
抄紙会社開業式(明治8年12月16日)
(画像提供:紙の博物館) -
1875年明治8年
東京・王子に工場を竣工 当時の原料はボロ布
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1876年明治9年
製紙会社に社名変更
(画像提供:紙の博物館) -
1889年明治22年
気田工場開場(日本初の木材パルプ製造工場)
(画像提供:紙の博物館) -
1893年明治26年
王子製紙に社名変更
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1899年明治32年
中部工場開場(新聞用紙の生産)
確立期「国内自給体制の確立と大王子の時代」(1910~1945)
拡大する紙需要に対応するため、紙づくりに必要な森林や水、広大な土地を求め、北海道に技術の粋を結集した苫小牧工場を開場し、新聞用紙の国内自給体制を確立しました。1933(昭和8)年には、新たな時代への対応と発展を目指して、業界上位3社の当社、富士製紙、樺太工業が合併。国内用紙総生産量の9割近くを占める巨大企業となり、「大王子」と称されるようになります。しかし戦争が業界に大きな影を落とすことになりました。
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1910年明治43年
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1915年大正4年
樺太へ進出
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1933年昭和8年
昭和7年10月 三社合併の仮契約に調印
(画像提供:紙の博物館) -
1937年昭和12年
発展期「戦後の三社分割から高度経済成長へ」(1946~1972)
戦後「大王子」は3社に分割され、王子製紙の名前もなくなり当社は苫小牧製紙となってしまいました。それでも戦後復興のなかで、当時世界最新鋭のKP連続蒸解釜を導入した春日井工場を建設し、果敢にチャレンジしていきました。後に当社と合併することになる本州製紙では新聞古紙を脱墨する技術を開発し、古紙利用に大きな道を拓きます。時代は高度経済成長期に突入し、当社はようやく王子製紙の社名に戻りました。
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1948年昭和23年
神崎製紙設立(神崎工場を分離・独立)
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1949年昭和24年
昭和25年6月 製紙記念館開会式での3社社長
(画像提供:紙の博物館) -
1952年昭和27年
王子製紙工業に社名変更
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1953年昭和28年
日本初の連続蒸解設備による広葉樹パルプ製造に成功
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1958年昭和33年
新聞古紙を原料とするDIP(脱墨パルプ)の生産開始(旧・本州製紙)
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1959年昭和34年
釧路工場開場(旧・本州製紙)(段ボール原紙生産の開始)
富岡工場開場(旧・神崎製紙)(塗工紙の生産) -
1960年昭和35年
王子製紙に社名変更
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1962年昭和37年
クラフト紙の生産開始
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1970年昭和45年
北日本製紙と合併
パルプ不織布の生産開始(旧・本州製紙)
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1971年昭和46年
家庭紙「ネピア」の生産開始
激動期「環境への対応とグローバル展開」(1973~1999)
1970年代に入ると、国民の生活は豊かになり人々のライフスタイルに大きな変化が訪れます。紙需要は増加の一途をたどるとともに、紙に対する期待が高まり、新聞用紙や印刷用紙以外への広がりを見せていきます。白板紙や感熱紙、家庭紙などの新たな製品を次々と開発し、生活を支えるさまざまな場面で紙素材が活躍するようになりました。一方で、工場の公害対策にも力を入れていきました。
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1971年昭和46年
カーター王子・国策・パンパシフィック社(現・Pan Pac Forest Products) 設立
JANT PTY LTD.設立(パプアニューギニア)(旧・本州製紙)海外での植林事業開始
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1973年昭和48年
海外でのパルプの生産開始
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1974年昭和49年
高級白板紙の生産開始(旧・日本パルプ工業)
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1975年昭和50年
感熱紙の生産開始(旧・神崎製紙)
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1979年昭和54年
日本パルプ工業と合併
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1986年昭和61年
Kanzaki Specialty Papers(KSP)設立(アメリカ)
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1987年昭和62年
紙おむつの生産開始
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1988年昭和63年
Howe Sound Pulp and Paper(HSPP)設立(カナダ)
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1989年平成元年
東洋パルプと合併
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1990年平成2年
Kanzan Spezialpapiere(KANZAN)設立(ドイツ)(旧・神崎製紙)
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1991年平成3年
Pan Pac Forest Productsをグループ会社化(ニュージーランド)
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1993年平成5年
Albany Plantation Forest Company of Australia (APFL)設立(オーストラリア)
オーストラリアで植林事業開始
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1994年平成6年
Quy Nhon Plantation Forest Company of Vietnam(QPFL)設立(ベトナム)
東南アジアで植林事業開始
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1996年平成8年
業界初のカートンのコンパクト化を実現した「ネピアティシュコンパクト」の販売開始
Advance Oji Speciality Papers (AOSP)(タイ)設立(現・Oji Paper (Thailand) (OPT))
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1999年平成11年
Ojitex(Vietnam)設立
改革期「事業構造の転換とグローバル展開の拡大」(2000~2022)
日本はバブル経済を経験したあと、長い不況に陥ります。ゴミの減量や環境保護など人々の生活に直結する課題に関心が集まるようになり、新聞用紙の軽量化や印刷用紙・コピー用紙での再生紙の利用拡大が進みました。こうしたなか、戦後分社化した旧・王子製紙系の企業が強固で安定した経営に向けて合併していきます。しかしデジタル化が進んだことで、2008年以降、紙の生産量は減り始めてしまいました。
国内市場か縮小するなか、当社は海外進出を強力に推し進め、海外売上高比率は40%近くにまで達します(2022年度)。2012年には持株会社制に移行して王子ホールディングスに社名変更しました。地球温暖化対策、海洋プラスチック問題など地球規模での課題が浮き彫りとなり、「脱化石原料」「持続可能性」がキーワードになりました。こうしたなかで紙製品、さらには木質資源への期待が今まで以上に高まっています。長い歴史で培った技術を最大限活かし、当社グループは新素材の開発にも注力しています。
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2000年平成12年
紙パルプ工場として世界初となる酵素漂白設備稼働(米子工場)
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2002年平成14年
王子製紙板紙製造部門と3社(高崎三興、中央板紙、北陽製紙)が合併し、王子板紙(現・王子マテリア)として板紙の生産・販売を一元化
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2004年平成16年
当社特殊紙・フィルム事業部門に富士製紙(特殊紙・白板紙の製造販売子会社)を統合し王子特殊紙(現・王子エフテックス)を設立
廃棄物ボイラ導入(苫小牧工場)
「鼻セレブ」販売開始(王子ネピア) -
2005年平成17年
王子コンテナーとチヨダコンテナー株式会社が合併し王子チヨダコンテナー(現・王子コンテナー)を設立
森紙業グループ(段ボール事業)をグループ会社化 -
2009年平成21年
新タック化成設立
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2010年平成22年
PT Korintiga Hutani (KTH) をグループ会社化(インドネシア)
GSPP Groupをグループ会社化(マレーシア)江蘇王子製紙南通工場稼働
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2011年平成23年
Oji Papeis Especiaisをグループ会社化(ブラジル)
Harta Groupをグループ会社化(マレーシア、カンボジア) -
2012年平成24年
Oji JK Packaging(現・Oji India Packaging)設立(インド)
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2013年平成25年
世界初・セルロースナノファイバーの透明連続シート化に成功
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2014年平成26年
Carter Holt Harvay Pulp & Paper(現・Oji Fibre Solutions)をグループ会社化(ニュージーランド、オーストラリア)
Oji GS Packaging (Yangon) を設立(ミャンマー)溶解パルプの生産開始(米子工場)
南通工場クラフトパルプ設備稼働 -
2015年平成27年
中越パルプ工業と資本業務提携
People & Grit(M)をグループ会社化(マレーシア)王子グリーンエナジー(株)設立 バイオマス発電事業に参入
日南市でバイオマスボイラによる発電事業開始 -
2017年平成29年
透明セルロースナノファイバースラリー「アウロ・ヴィスコ」販売開始
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2019年令和元年
三菱製紙と資本業務提携
自動包装システム「OJI FLEX PACK'AGE」、連続ダンボールシート「らくだん」販売開始(王子コンテナー)
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2020年令和2年
王子ファーマ設立
木質由来の医薬品開発
シルビオバリア販売開始(王子エフテックス) -
2021年令和3年
王子薬用植物研究所設立
「ネピecoシリーズ」販売開始(王子ネピア)
国産甘草の大規模栽培
日本初・ミルクカートン原紙の国内生産開始 -
2022年令和4年
Adampak Pte. Ltd.グループ会社化(シンガポール、他)
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