高密度バイオカーボン製造販売会社Bionow S.A.への出資に関するお知らせ

ニュースリリース サステナビリティ経営・財務

王子ホールディングス株式会社(社長:磯野裕之、本社:東京都中央区)は、グループ会社のCelulose Nipo-Brasileira S. A.(社長:Julio Ribeiro、本社:ブラジル/ミナス・ジェライス州、以下「セニブラ社」)を通じて、Vale S.A.(以下「Vale社」) の100%子会社でバイオカーボン事業会社であるBionow S.A.(以下「Bionow社」)の第三者割当増資を引き受ける出資契約を締結しましたので、お知らせいたします。

当社グループは、長期ビジョンにおいて、木質バイオマスビジネスを将来の中核事業として位置づけ、事業ポートフォリオの転換と持続可能な未来への貢献を掲げています。本件は、環境負荷の低減効果と市場拡大が見込まれるバイオカーボン事業への参入を通じて、ネイチャーポジティブな未来の実現に向けて取り組む施策の一環です。

Bionow社では石炭などの化石資源の代替素材として、ユーカリを主原料とした高密度バイオカーボン(※)を脱炭素化のソリューションとして開発しました。高密度バイオカーボンは、脱炭素化に積極的に取り組む鉄鋼関連業の製造プロセスにおいて、安定した熱源及び還元剤として機能し、産業界のエネルギー転換とGHG(温室効果ガス)の排出削減を後押しします。2027年末稼働を目標に最初の工場をブラジルに建設し、その後は、拡大する市場ニーズに応じて、事業のさらなる拡大を目指します。なお、同工場では、セニブラ社のFSC®認証林由来のユーカリ原木を使用する予定です。

合弁パートナーであるVale社は、ブラジルに本社を置き、鉄鉱石及びニッケルの世界最大級の生産企業であるとともに、銅の主要生産企業としてグローバルに事業を展開しています。事業には、約2,000kmに及ぶ鉄道網、海上ターミナル、そして世界各地に20の港を含む統合型物流システムが含まれています。同社は、2050年までにネット・ゼロ・カーボンを達成することを目標に掲げ、事業活動における化石燃料の代替や再生可能エネルギーの導入などの取り組みを進めています。また、Scope 3排出量については、顧客および戦略的サプライヤーとの連携を通じて、2035年までに15%の削減を目標に掲げています。

  • 高密度バイオカーボン:木質資源を原料として、熱分解(炭化)と高圧加工によって  製造された固形の還元剤・燃料です。木質資源を使用することで、燃焼時に排出されるGHGを相殺できるため、カーボンニュートラルな次世代燃料として期待されています。
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【バイオカーボン事業会社概要】

会社名

Bionow S.A.

本社所在地

ブラジル/ミナス・ジェライス州

事業内容

高密度バイオカーボンの製造・販売、研究開発

出資後の持株比率

当社グループ:49.9%Vale社:50.1%

1工場建設予定地

ブラジル/ミナス・ジェライス州

 
【合弁パートナー会社概要】

会社名

Vale S.A.

本社所在地

ブラジル/リオディジャネイロ州

事業内容

鉄鉱石、銅·ニッケルの生産及び輸出販売

売上高(2024年度連結ベース)

38,056 百万USD 

営業利益()

10,788 百万USD 

総資産() 

80,152 百万USD 

純資産()

34,528 百万USD 





 
 

高密度バイオカーボン
出資契約締結の調印式(11月11日)
左から、Bionow社:Ivan Fadel CEO、セニブラ社:Júlio Ribeiro CEO、
Vale社:Gustavo Pimenta CEO、王子ホールディングス:磯野裕之CEO



【今期の業績に与える影響】
 本件が、2026年3月期業績に与える影響は軽微です。





<本件に関する問い合わせ先>

王子グリーンリソース株式会社 海外事業部
TEL:03-3563-7015

王子ホールディングス株式会社
コーポレートガバナンス本部 広報IR部
TEL:03-3563-4523  E-mail:oji-holdings@oji-gr.com