王子ホールディングス株式会社(社長:磯野裕之、本社:東京都中央区)は、この度、International Sustainable Forestry Coalition(以下、ISFC)の理事会において、当社代表取締役社長 磯野裕之が新会長に選任されましたことをお知らせいたします。
ISFCは、世界の森林所有者や森林投資事業者など23社が参加する国際団体で、持続可能な森林管理を基盤に、気候変動や生物多様性の損失、森林面積の減少といった地球規模の課題解決を目指しています。当社は設立メンバーとして参加しています。
新会長就任にあたり磯野は、前会長David Brand氏への謝辞とともに、持続可能な森林セクターは、気候・自然・地域社会に多大な価値を提供できる存在であり、そのためには国際的な基準策定者や投資家、政府による政策のさらなる進化が不可欠であること、ISFCは今後も世界各地の知見を結集し、持続可能な社会の実現に貢献することを述べました。

また今回、ISFCはCOP30(開催国:ブラジル)に先立ち、Forestry Natural Capital Project(森林自然資本プロジェクト)※1の進捗報告書「Forests and the Future Bioeconomy(森林と未来のバイオエコノミー)」を発表しました。
この報告書では、持続可能な木材と木質繊維の供給、水量、炭素、生息地と生物多様性、水質、大気質、保健休養・文化活動の7つの重要な生態系サービスを特定し、優先課題として定めました。今後は、これらのサービスの定量的指標や評価手法の開発を進め、国際的な専門家と連携しながら、自然資本会計のグローバルスタンダード確立に貢献していきます。
王子グループは今後も、国際連携を通じて持続可能な森林経営と自然資本の価値最大化に取り組み、環境や社会課題の解決と企業価値向上に努めてまいります。
- ※1 Forestry Natural Capital Projectとは、2025年7月に開始された自然資本会計の原則と報告フォーマットの適用を目指す森林セクター横断での世界初のプロジェクト。ISFCとCapitals Coalition※2により共同設計され、Taskforce on Nature-related Financial Disclosures(TNFD)の支援のもと、38カ国で2,300万ヘクタール以上の森林を管理する18の組織が参画し、森林の生態系サービスのグローバルな測定・評価の基盤づくりを目指す
- ※2 Capitals Coalitionとは、自然資本、社会資本、人的資本を測定し評価することで強靭な経済を構築することを目指す国際的なイニシアチブであり、2035年までに、ビジネス、金融機関、政府の大部分が、上記三つの資本の価値を踏まえた意思決定を行う状態を目指している
<本件に関する問い合わせ先>
王子マネジメントオフィス株式会社
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