王子ホールディングス株式会社は、2025年10月9日から15 日にかけてUAE・アブダビで開催された「IUCN*1 World Conservation Congress 2025 (IUCN世界自然保護会議)」において、当社代表取締役副社長 鎌田和彦が登壇したことをお知らせいたします。
本会議は、自然保護・生物多様性・気候変動・持続可能な社会の実現をテーマに、各国政府関係者、国際機関、研究者、民間企業、市民団体などが一堂に会し、国際的な連携と行動の加速に向けて活発な議論を交わす、世界最大級の自然保護に関する国際会議です。
その中で鎌田は、セッション「Nature is everyone’s business: Mobilizing Capital for Biodiversity and Resilience (自然はみんなのもの:いきものの多様性と自然を守るための投融資の促進)」に登壇しました。
鎌田は、当社が保有する森林の約3分の1は環境保全林として管理され、生物多様性の保全や水源涵養、土砂災害の防止など、多様な公益的機能を提供していることに言及するとともに、バイオエタノールや医薬品といった、森林資源を活用した新規事業について紹介し、森林の価値を多角的に捉える重要性を強調しました。
また、森林のもつ公益的機能を定量化し、包括的に経済価値として捉える「自然資本会計」の導入に向けた取り組みとして、「International Sustainable Forestry Coalition(ISFC)」主導の自然資本会計プロジェクトへの参加(リンク)や、東京大学と国内企業のプロジェクト「CGC - Nature on the Balance Sheet協賛事業」への参加(リンク)等、民間企業や教育機関、国際団体と協働し、複数のプロジェクトに取り組んでいることや、その先にあるネイチャークレジットの概念を紹介しました。
そして、情報開示や、精度の高いモニタリングを継続することで、ステークホルダーから、当社の持続可能な森林経営の推進に大きなサポートを得られるだろうと述べました。

当社は今後も、多様なステークホルダーとの対話を重ねながら、自然とビジネスの新たな関係構築を通じて、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
- *1IUCNとは、1948年に設立された、政府機関、市民社会組織、先住民団体など160か国以上の組織会員によって構成される国際的な自然保護団体。生物多様性の保全、自然資源の持続可能な利用、気候変動への適応・緩和など、自然環境に関する課題に対して、科学的知見と政策提言を通じて取り組む。本部はスイスに所在し、日本からは外務省、環境省、複数のNGOが加盟している。
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