2020年9月に、「ネット・ゼロ・カーボン」「自然との共生」を目指す長期ビジョン「環境ビジョン2050」と、そのマイルストーンとして2030年度を目標達成年度とする中期目標「環境行動目標2030」を制定しました。2024年2月には、生物多様性の損失回避と生態系の保全・回復を継続・拡大して世界のネイチャーポジティブの達成に貢献することを明確にすべく、取締役会の承認を経て「環境行動目標2030」を改訂しました。
1. 気候変動問題への対応
森林保全・植林を通じた森林の温室効果ガスの蓄積ならびに事業構造転換、製品製造・輸送部門の徹底した省エネルギー、再生可能エネルギー利用量の拡大に取り組み、2050年のネット・ゼロ・カーボンを目指す。
目標
1)温室効果ガス(GHG)排出量
2018年度対比2030年度に70%以上削減※
(1990年度対比2030年度に75%以上削減※)
※森林によるCO2吸収・固定を含める
ー2023年度実績 28.1%
1. 森林保全・植林への投資による温室効果ガス蓄積量拡大
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- 海外植林面積25万ha(2019年度実績)→40万ha
ー2023年度末実績 27.5万ha - 温室効果ガス蓄積量1億7,000万トン以上
ー2023年度末実績 1億2,456万トン
- 海外植林面積25万ha(2019年度実績)→40万ha
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2. エネルギー効率の改善
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- 5年平均エネルギー消費原単位1%/年以上
ー2019~2023年度実績 平均5.0%/年改善
- 5年平均エネルギー消費原単位1%/年以上
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3. 再生可能エネルギーの利用率向上
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- 石炭使用量の低減等により、再生可能エネルギー利用率を60%以上
ー2023年度実績 56.4%
- 石炭使用量の低減等により、再生可能エネルギー利用率を60%以上
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2)サプライヤー等との協働によるGHG排出量削減
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- 省エネ機能を取り入れた船舶輸送の導入(省エネ率40%以上達成)など、輸送等におけるGHG排出量削減の推進
2. 豊かな森づくりと生物多様性保全
持続可能な森林経営を推進して森林の多面的機能を高めるとともに、生態系を保全・回復する取り組みを継続・拡大し、世界のネイチャーポジティブの達成に貢献する。
目標
1)豊かな森づくり
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- 持続可能な森林経営
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- 森林認証取得率100%と森林認証製品の拡充
ー2023年度実績 国内:100%、海外:97%
- 森林認証取得率100%と森林認証製品の拡充
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2)生物多様性保全
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- バリューチェーンを含めた事業活動において自然への重要な依存と影響を特定し、生態系に配慮した事業活動を通して生物多様性の損失を回避する。
- 先住民族を含む地域社会や環境NPOと協力して、稀少動植物の保護・育成や生態系の保全・回復に取り組む。
- プラスチック汚染の防止に向け、環境配慮型紙パッケージ製品や生分解性・バイオマス素材の研究開発を推進する。
3. 資源循環と環境負荷低減
資源の節約と循環を推進して使用量を削減するとともに、環境負荷ゼロに向けて限りなく挑戦する。
目標
1)資源循環
- 廃棄物の有効利用率向上
国内:99%以上、海外:95%以上
ー2023年度実績 国内:99.0%、海外:86.4% - 古紙利用の拡大
国内:利用率70%以上
ー2023年度実績 68.3% - 取水原単位の削減
2018年度対比6%以上の削減
ー2023年度実績 14.2%削減 -
水処理のインフラ・技術サービスの拡充
2)環境負荷ゼロへの挑戦
- 排水、排気の浄化
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- 排水:BOD,COD,SS原単位
2018年度対比15%削減
ー2023年度実績 BOD:40.7%削減、COD:9.6%削減、SS:29.4%削減
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- 排気:SOX原単位
2018年度対比15%削減
ー2023年度実績 27.8%削減
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- 揮発性有機化合物(VOC)の削減
2010年度排出原単位※半減以下の維持
- 揮発性有機化合物(VOC)の削減
※2010年度実績 0.61kg/百万円
ー2023年度実績 0.09 kg/百万円
4. ステークホルダーとの信頼関係の醸成
環境や社会に配慮した調達の拡充に取り組み、脱炭素社会に貢献する製品を製造するとともに、環境法規制を遵守した事業活動を推進する。
目標
1)責任ある原材料の調達と製造
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- 第三者機関による監査、サプライヤーのリスク評価を通じ、法令遵守ならびに環境や社会に配慮した調達を行う。
2)脱炭素社会に貢献する製品の拡充
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- 軽量化した梱包材、プラスチック代替品の開発・拡充を行う。
3)環境事故ゼロ、製造物責任事故ゼロ