- 方針
- 国連グローバル・コンパクト
- TCFD
- CDP
- 気候変動イニシアティブ
- GXリーグ
- 日本製紙連合会
- 30by30アライアンス
- クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)
- 水に関する外部団体との協働
- 法規制・政策への対応と支持
方針
王子ホールディングスは、気候変動枠組条約に基づくパリ協定および昆明・モントリオール生物多様性枠組を支持しています。外部団体に参画する際には、当該団体の活動方針がこれらの国際的枠組と整合していることを確認します。また、参画中の団体における個別の活動についても整合性を確認し、国際枠組と整合しない活動が判明した場合には、会員としての立場から、当該活動の是正を求める意見を提出するか、当該活動への参加を見送ります。
外部団体との関わりにおいて気候変動を含むサステナビリティ戦略の一貫性を確保するため、経済産業省、環境省、厚生労働省などの政府機関や業界団体が主催するセミナーに積極的に参加し、最新の政策動向や業界の取り組みに関する情報を収集しています。また、外部団体の活動には委員として参画し、サステナビリティに関する議論で得られた知見を社内に共有しています。さらに、収集・共有した情報が王子グループの方針と整合しているかを確認し、代表取締役 社長執行役員 CEOを委員長とするサステナビリティ推進委員会を通じて、必要に応じて社内で調整しています。このプロセスを通じて、サステナビリティ戦略と外部団体の活動との整合性を維持し、国際的な枠組みとの整合も含めて一貫した対応を確保しています。
国連グローバル・コンパクト
王子グループは国連グローバル・コンパクトに署名して「人権・労働・環境・腐敗防止」に関する10原則を支持し、 日々の事業活動における実践に努めています。
TCFD
王子グループは、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD※1)への賛同を2020年12月に表明し、同タスクフォースが推奨する気候関連情報開示に取り組んでいます。

- ※1 TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures
G20財務大臣・中央銀行総裁会合の要請を受け、金融安定理事会(FSB)によって設立されたタスクフォースです。2017年6月、投資家の適切な投資判断のために、気候関連のリスクと機会がもたらす財務的影響について情報開示を促す提言を公表しています。
CDP
王子ホールディングスは2025年2月、国際的な非営利団体CDP※2より、フォレスト(木材)分野について、最高評価「Aリスト企業」に3年連続で選定されました。
さらに、水セキュリティの分野について、初めて「Aリスト企業」に選定されました。

- ※2 CDP:企業や自治体の環境情報開示のための世界的なシステムを運営する非営利団体です。企業の情報開示を促して気候変動・水資源・森林に関する取り組みを評価し、投資家・企業・自治体・政府の意思決定に活用される情報を提供しています。
| 気候変動 | 水セキュリティ | 森林 | |
|---|---|---|---|
| CDP 2024 | B | A | A |
| CDP 2023 | A- | A- | A |
| CDP 2022 | A- | A- | A |
| CDP 2021 | A- | A- | A- |
| CDP 2020 | B | B | B |
| CDP 2019 | B | B | B- |
気候変動イニシアティブ
王子ホールディングスは、気候変動対策に積極的に取り組む企業や自治体、NGOなどの情報発信や意見交換を強化するために設立された気候変動イニシアティブ(Japan Climate Initiative)に、2022年12月に参加しました。2023年4月には、再生可能エネルギーの導入加速と実効性の高いカーボンプライシングの早期導入によって、石炭火力など化石燃料への依存を減らし、気候危機とエネルギー危機という二つの危機の克服をめざすことを日本政府に求めるメッセージ※3に賛同し、気候変動イニシアティブを通じて発表しました。
パリ協定が求める脱炭素社会の実現に向け、企業や自治体、NGOなど、政府以外の多様な主体(non-state-actors)の一員として、2040年度の正味ゼロ・カーボン化※4達成に向けて継続的に取り組んでいきます。
GXリーグ
王子ホールディングスは2023年5月に本格稼働したGXリーグに参画しました。同リーグでは、カーボンニュートラルに挑戦する企業群が、日本政府・大学・金融機関等とともに、経済社会システム全体の変革(グリーン・トランスフォーメーション)を議論し、実践していきます。

日本製紙連合会
王子グループ4社(王子ホールディングス、王子マテリア、王子エフテックス、王子製紙)は日本製紙連合会に加盟しています。日本製紙連合会は、日本経済団体連合会が取り組む「カーボンニュートラル行動計画(旧 低炭素社会実行計画)」に参画しています。王子グループは、「カーボンニュートラル行動計画」の趣旨に賛同して、2030年を目標年とする「カーボンニュートラル行動計画」※5に参加し、計画策定・進捗報告を行うエネルギー/技術委員会の委員を務めています。また、同連合会の環境保全委員会にも委員として参加しています。
これらの活動を通じて、CO2排出削減目標の策定など、気候変動問題に関する業界団体としての政策提言に王子グループの意見を反映させるなど、間接的に行政へと働きかけを行っています。
- ※5 カーボンニュートラル行動計画では「2030年度のエネルギー起源CO2排出量を2013年度比38%削減」する目標を設定しています。
30by30アライアンス
2021年6月のG7サミットにおいて約束された「2030年までに陸と海の30%以上の保全」を目標とし、 環境省主導の下、有志の企業・自治体・団体により結成された「生物多様性のための30by30アライアンス」に、王子ホールディングスも参加しています。同アライアンスでは、参加者の所有地や所管地の国際OECM※6登録をはじめ、保護地域の拡大・支援などを行います。

- ※6 OECM:Other Effective area-based Conservation Measures 国立公園などの公的な保護地域以外で生物多様性保全に貢献する区域を指し、適切に管理されている企業林や里地里山などが対象となります。
クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)
王子ホールディングスは、海洋プラスチック問題の解決に向けた取り組みを推進するクリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)に発起人の1社として参加し、他産業と協働で海洋プラスチックの削減に取り組んでいます。

水に関する外部団体との協働
王子ホールディングスは、世界的な環境情報開示システムを運営する非営利団体CDPに対し、2014年より継続して、水資源管理を評価する水セキュリティ分野の質問書に回答しています。
また、国内外の水関係者の交流連携窓口として、国連機関・国際機関、開発銀行、政府・自治体、民間企業、研究者、NGOなどの多様な関係者と連携する特定非営利活動法人 日本水フォーラムの趣旨に賛同し、2004年の設立以来、会員として参加しています。
法規制・政策への対応と支持
王子グループは国内外の各拠点において、気候変動対策やエネルギー使用に関する法規制(国内では「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)」や「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律(省エネ法)」など)を遵守するとともに、関連する政策にも積極的に対応しています。
なお、省エネ法では一定規模以上の事業者に対し、エネルギー消費原単位を年平均1%以上改善するよう努めることが求められています。王子グループの該当拠点では毎年目標を設定し、改善に取り組んでいます。