資源循環(廃棄物)

方針

王子グループは廃棄物の削減、適正管理に向けた取り組みを実施し、循環経済への移行に貢献します。廃棄物の発生量と埋立処分される廃棄物の量を削減するために目標を設定し、目標達成に向けて取り組みを実施しています。

体制

目標と実績

環境行動目標2030では、廃棄物有効利用率※1を2030年度に国内99%以上、海外95%以上とすることを目標にしています。
2025年5月に策定した環境行動目標2040では廃棄物有効利用率を2040年度に国内99%以上、海外95%と維持・向上することを目標にしています。

  • ※1 廃棄物有効利用率=(廃棄物発生量-埋め立て量)÷廃棄物発生量×100 
  2018
年度
2019
年度
2020
年度
2021
年度
2022
年度
2023
年度
2024
年度
2030年度
(目標)
国内 98.3% 98.4% 98.8% 99.1% 99.4% 99.0% 99.4% 99.0%以上
海外 89.6% 88.5% 89.4% 89.1% 83.4% 86.4% 90.2% 95.0%以上

取り組み

王子グループは、廃棄物発生量や最終処分量(埋立量)削減に向け、廃棄物有効利用率国内99%、海外95%以上(最終処分率国内1%、海外5%未満)の目標を掲げ、取り組みを進めています。製造工程で発生する廃棄物を最小限に抑え、適切な処理とリサイクル・有効利用を行うことで、サーキュラーエコノミー移行へ貢献し、環境への影響を減らしています。
目標達成に向けて、各事業場では廃棄物の適正な管理や従業員への廃棄物分別などの教育を行っています。

廃棄物の削減・有効利用の状況

王子グループが排出する廃棄物には、紙の製造段階で発生する製紙スラッジ、加工工程で発生する端材、燃料燃焼時に発生する焼却灰などがあります。これらの廃棄物は、無害化など適切な処理を行ない、有効利用しています。
国内では主に焼却灰をセメントや路盤材の原料として利用しています。海外では製紙スラッジの肥料化などを行っています。今後、廃棄物発生量の削減とともに、有効利用のさらなる拡大に努めます。

廃棄物の削減・有効利用の状況

2024年度の廃棄物有効利用率※2は、国内99.4%、海外90.2%でした。
今後も、製造工程で使用した工程水からの原料回収と再利用、生産工程で使用する電力、熱を得るために燃料燃焼によって発生する燃焼灰の有効利用として、路盤材などへの有効利用を推進し、環境負荷の低減に努めてまいります。

  • ※2 廃棄物有効利用率=(廃棄物発生量-埋め立て量)÷廃棄物発生量×100

業界団体・他社との協働

王子グループは会員となっている日本製紙連合会の「環境行動計画(廃棄物対策)」に参画し、業界における埋立処分量削減目標達成に向け、自社の取組を推進しています。

脱プラスチック社会への対応

当社グループの主力事業の1つ包装資材分野においては、プラスチック製品からサステナブルパッケージへの置換を通じ、2024年度には約3,000tの社会全体のプラスチック削減に寄与しました。今後、2030年度までに約5,000tまで拡販し、脱プラスチック社会、サーキュラーエコノミーへの移行に貢献していきます。
また、グループ内では王子ネピアにおいて包装資材の脱プラスチック化を実施しています。
当社グループから排出される廃プラスチックの90%以上は、紙・板紙の原料古紙に混入したプラスチックに由来するものです。各製造拠点では廃プラスチックの有効利用を行っています。特に多量排出事業者※3にあたる事業場は取り組みを加速させており、2024年度は約98%を再資源化(サーマルリサイクル含む)しました。今後、2030年度までに多量排出事業者で再資源化率100%を達成する目標を設定しています。

  • ※3 プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律で対象となる王子製紙、王子マテリア、王子エフテックス、王子ネピア、王子イメージングメディア、王子コンテナー、森紙業、王子タック、新タック化成の9事業者。2023年度まではチューエツを含む10事業者。

1. サステナブルパッケージの拡販

未来に向けたリサイクルとして、プラスチック包装の紙化など環境配慮型紙製品の拡販を推進し、社会全体で使用されるプラスチックを削減します。

2. 2024年度 実績について

2024年度の当社グループ多量排出事業者製造拠点からの廃プラスチック排出量は65,572tでした。約98%にあたる64,561tを再資源化(サーマルリサイクル含む)、未再資源化量は1,009tとなりました。

表. 当社グループ多量排出事業者の「目標」「排出量」「再資源化等量」およびサステナブルパッケージ※4販売量実績

単位:有姿トン、〔  〕:総排出量比率
  2021年度 2022年度 2023年度 2024年度 2030年度
(目標)
廃プラスチック総排出量 74,426 75,684 73,642 65,572  
(うち原料古紙混入量) (67,696) (68,984) (67,449) (60,978)  
再資源化等量 69,678〔94%〕 73,798〔98%〕 72,419〔98%〕 64,561〔98%〕 〔100%〕
(うちマテリアル・ケミカルリサイクル) (804) (763) (282) (338)  
未再資源化量 4,749〔6%〕 1,886〔2%〕 1,215〔2%〕 1,009〔2%〕 〔0%〕
サステナブルパッケージ販売量     1,904 3,312 3,297 3,141 5,000以上
  • ※4 非包装プラスチック代替紙製品を一部含む

3. 特定プラスチック製品提供事業者としての取り組み内容

特定プラスチック使用製品提供事業者であるグランドホテルニュー王子は、生活環境の保全および健全な発展に寄与することを目的として、特定12品目に対して、合理化の目標を設定し削減を実施しています。

データ